2012年 09月 30日
大槌町吉里吉里に食堂が出来ました! |
昨年訪れたときには震災直後ということもあり食堂や商店は再開されていなかった。
津波に全てがさらわれて家屋の土台だけが残っているという有様だった。警察が遺体捜索を続けているという状態で見渡すかぎり惨憺たる景色が広がっていた。
一年ぶりに訪れた大槌町吉里吉里は、海岸沿いの地域は住居の制限措置がとられたせいもあるが、新規住宅の建設は進んでいないものの、ガソリンスタンドが新装開店していたり、コンビニが新たにオープンしたり、民宿が再オープンして外部から多くの人を受け入れることが出来る環境が整っていた。明らかに復興の兆しを感じることが出来た。
そんな中で写真の食堂は簡単なつくりで、デッキを利用した開放感あふれる活気のある店舗作りになっていた。厨房は間口二間、奥行き一間のプレハブを二つ並べて、一番奥を厨房に当てていた。手前のプレハブは食事を提供するためのスペースとして客席に向いている。
メニューラーメン、カレー、丼物と定番が並んでいるが、漬物はお好みで好きなだけ食べてもいい。
昼食は吉里吉里のメンバーとボランティア数人でデッキのテーブルに席を確保した。常連とみられる遠野まごころネットのメンバーや地元のお客さんでにぎわっていた。コミニュティーの中心になりうる可能性が十二分に秘めている。特に開放感のある店作りがお互いに開放的な関係性を確保していると思うが、今後の地域作りにとって参考になった。
被災地同士が支援するという関係性はお互いに励みになってとてもいいのではないかと考えさせられた。勿論様々の問題はあろうが、津波被害と原発被害は異質なものではあるが、復興にかける思いは同じはずである。吉里吉里は漁村ではあるが、林業に目を向ける新たな試みも始まり、地域の産業構造の多様性が進み始めたように感じた。今年も吉里吉里に行く切っ掛けをつくってくれた土佐の森救援隊の中嶋さんに感謝したい。そして今年も温かく迎えてくれた芳賀さんや木村さん、クレパに感謝したい。
by kawauchiide
| 2012-09-30 09:12
| 何てことない事