2011年 09月 07日
これが現実です。 |
昨日は相双地区商工会連絡協議会が福島市のコラッセ福島で開催されました。
商工会の全国大会の開催や、23年度の事業計画および収支予算案について審議しましたが、事業計画は例年の四分の一に、あわせて予算も四分の一に減額されました。
商工会の活動資金である各商工会からの会費収入が見込めませんから当然です。じゃあこれから先この状況が改善される見込みがあるかといえば、決して楽観できる状況ではありません。正直、今の商工会の業務内容は賠償問題に追われているといっても過言ではなく、あわせて会員の決算や融資の関係も処理していますから、とんでもなく膨大な量の仕事を処理しているというのが現状です。
南双葉商工会はいわきに拠点を構えていますが、これは県連の指示でそうなったのであって、結果的にあだけの広いフロアーを四商工会で共有できたことは、事務処理能力が飛躍的に向上できました。もの事を正しく考えたり、正確に処理したりすることは、ある程度のスペースを確保することが大切であることを確認しました。というのもここに移ってくるまでには、楢葉町商工会が用意した楢葉復興センターでは狭すぎて、相談業務もままならず、座るスペースさえない状況は絶えず落ち着かない雰囲気の中でまともな判断をするには、会員も指導員も極度のストレスに晒されることになる。
話がそれたが、6月9日に東京電力に出した要望書の回答をもらいました。これは文章ではなく、広瀬常務はじめ三名の担当者と直接話するという形で行われた。おおむね要望については実現する方向で善処するというのが回答であったが、謝罪ばかりが印象に残るつまらないものだった。そんな中で大熊町商工会長の話はとても衝撃的な話だった。大熊町は会津若松に避難しているのだが、病院に薬を貰いにいったら、「スクリーニングの証明書を提出してください」といわれ「前回出したはずです」というと、看護婦さんが「一時帰宅しているんですから、新しいのを出してください」と言ったそうです。一時帰宅した際は現場でスクリーニングをし
てから出ないと帰れませんから、こんなことがあるわけがないんです。さらに看護婦は「私たちも風評被害で大変なんです」と続けたそうです。レンタカー会社では放射能が少しでも着いたら「買取りをお願いします」と脅迫じみたことを言われたそうです。一部の心無い人の発言なんでしょうが福島は一つではなかったのかと悲しくなりました。核燃税の多くが郡山、会津地方に投入されてきたことを思うと、郡山、会津地方が「原発関係ない」とはいえないと思うのだが。これが現実です。僕たちはさらにこういうものとも戦っていかなければならないんです。
by kawauchiide
| 2011-09-07 22:16